こんにちは。シオタニアキラ(@akiraaaaa_man)です。
先日、いつもの美容室で髪を切ってもらった時の話です。担当してくれている若いオーナーと、仕事の話になって。
(髪の毛のカットは付加価値で、いつもビジネス雑談がメインやけど)
「時代に合わせて、少しずつ変えていかないと」という話をしていたはずなのに、気づいたら「変えない」って話になっていたんです。
周りがどんどん変わっていくと、自分は何も変えていないのに、いつの間にか自分の方が変わったように見えてくる。
そんな話をしてたんです。
結論から言うと、僕は「変わり続けること」そのものを正解だとは思っていません。大事なのは、何を変えないかを先に決めておくことです。
変えないものが決まっているから、それ以外の手段は思い切って変えられるって僕は思っていて。
ただ、これだけだと、どこかで聞いたような話で終わってしまうし、冒頭だけでよさそうな内容なんですが。
実際に迷うのは「じゃあ、この変更はどっちなんや?」という場面ですね。
- 価格は変えていいのか?
- 発信のやり方は?
- 専門分野はどうする?
- 自分の役割は何?
この記事では、美容室のオーナーとの会話をきっかけに、うちのエステサロンや僕自身の発信で、実際に変えてきたもの・変えなかったものを材料にしながら、その線をどこに引くかをお伝えします。
何も変えなくても、周りから見れば「変わって」いく
冒頭の話を、もう少しくわしく書くと。
その日は、うちのエステサロンの近況を話していました。
妻が17年前に開業したサロンで、僕も法人化する直前から経営に関わっていて働き始めて12年。
そこから「時代とともにいろいろ変わるから、それに合わせて少しずつ変化を作っておかないと」という流れになって、2人でこんな話をしていたんです。
売り手は毎日同じものを扱っているので、どうしても飽きてしまいがち。
目新しいものが欲しくなるのは、どんな業界でもごく自然なことだと思います。
ところが、周りがどんどん変えていく中で、自分だけ変えずにいると、いつの間にか自分の方が変わったように見えてくるんですよね。
おもしろかったのは、ここでのオーナーの反応です。
「うちなんかは、周りが勝手にいろいろやり始めるから、何もしなくても周りと違うことをやっているように見える。特に困ることはない」ってオーナーが言うんです。
同じ現象なのに、受けとり方がまったく逆なんですよね。
周りが動いているときに自分が止まっていると、それは「取り残された」ようにも、「際立っている」ようにも見えます。
同じ「変えない」でも、理由があって残しているのか、ただ放置しているだけなのかでは、意味がまったく違うと僕は思っていて。
もちろん、理由があって残したものでも、市場やお客さんからズレていくこともあります。残すと決めたから安心、という話ではありません。
市場も、お客さんも、競合も、SNSも、テクノロジーも、こちらの都合とは関係なく動いていくじゃないですか。
なので「今まで通り」が、今まで通りの結果を生むとは限らないわけで。
じゃあ全部変えればいいのかというと、それも違うんですよね。
問題は「変えるか、変えないか」ではなく、「何を」の方にあるんです。
変えないのは「誰に何を届けるか」変えていいのは「どう届けるか」
先に、僕の中での線の引き方を書いておくと。
かんたんに変えないのは、誰にどんな価値を届けたいのか、何を大切にして仕事をするのか、なぜこの仕事をしているのか、ですね。
状況に合わせて変えていいのは、商品の組み立て、価格、発信のやり方や場所、使うツール、仕事の進め方かと。
前者が事業の軸で、後者は軸に向かうための手段です。
こうやって書くとなんか教科書みたいなので、うちのサロンで実際にあったことも書いておきますね。
うちのエステサロンは、以前、(僕が関わるより前の話ですが)マツエク100本2000円という、かなり思い切った料金でお客さんを集めていたんです。
この安さで来てもらい、そこからエステに興味を持ってもらう、いわばエステへの入口です。昔のスーパーの卵の格安販売みたいな(今もやっているスーパーはあるのかな?)
この戦略は当時ちゃんと機能していて、予約はいつもいっぱいで。
でも、忙しいわりに利益は増えず、現場には違和感がたまっていったんです。
これは、妻に開業したころの想いをあらためて聞いたときにも話していました。
僕が今の仕事をしはじめてから、妻が「企業理念やコンセプトを明確にしたい」と言ったので、インタビューをして事業の軸を言葉にし直したんです。
その軸を基準に、価格や施術メニュー、サービスのあり方を少しずつ見直していきました。マツエクは2000円から3300円に値上げして、指名料も別でいただくようにし、そこから今はさらに技術やサービスを磨いて値上げしています。
美容室でも、ちょうどこの話になって。
昔は、まつげのお客さんはエステへの導線で、単価もかなり安かった。でも今は、まつげだけでもきちんと単価が取れるようになっている。と。
値上げしたことももちろんありますが、スタッフが自分の個人売上目標や客単価を意識してくれるようになったことも大きいですね。
ここで変えたのは、価格と、マツエクというメニューの役割です。変えていないのは、妻がエステティシャンになったときの根っこの想いのほうで。
むしろ、軸がはっきりしたからこそ、入口だったマツエクの位置づけまで変える決断ができたんだと思います。
安売りをやめるまでの経緯と、事業の軸を見つけたインタビューの話は、それぞれこちらにくわしく書いています。
予約は埋まっていた。でも、このままではダメだと思った。|安売り戦略をやめたエステサロンの話
ただ、ひとつ注意しておきたいことがあって。
「価格は手段だから変えていい」
「理念は軸だから変えない」
というように、項目ごとに機械的に分けられるわけではありません。
たとえば、安さそのものがお客さんとの約束になっている事業なら、価格は軸にかなり近い場所にあります。うちのマツエクも、安さで人を集めていた時期は、価格そのものが入口という役割を背負っていました。
だから僕は、軸か手段かを項目の名前では決めないようにしています。
「価格だから手段」「理念だから軸」と分けるのではなく、「これは何のためにあるのか」を自分に聞くし、答えが「何かを届けるための方法」なら、僕は手段として扱って、変える選択肢に入れます。
答えが「届けたいものそのもの」に近いなら、軸として扱って、変える前に一度立ち止まります。
これがいつでも当てはまる公式だとは思っていませんが、少なくとも僕が迷ったときは、この問いから考えています。
僕自身の発信でも同じです。
Threads、X、note、ブログ、YouTubeライブと、発信の場所は増やしたり、休んだり、また再開したりしてきました。
最近はAIも仕事に取り入れています。
でも、「深くて濃い人間関係と信頼を軸にする」「好きなお客さまを選んで仕事をする」という部分は、場所やツールが変わっても変えていません。
僕の線の引き方は、こんな感じですが、それでも人は、変えなくていいものまで変えたくなるんですよね。
その理由のひとつが、さっきの会話に出てきた「飽き」です。
飽きているのは、お客さんではなく自分かもしれない
美容室での会話で、僕がいちばん引っかかったのはここでした。
売り手は毎日、同じ商品やサービスを見ている。施術する人なら、同じメニューを一日に何回もくり返す。
でも、お客さんがそのサービスを受けるのは、月に一回だったり、数か月に一回だったりします。
飽きるほど見ているのは、売り手の側なんです。
それなのに、「最近マンネリかな」「そろそろ新しいことをしないと」と感じたとき、売り手側はその飽きを、お客さんのものだと思いこみやすいんですよね。
自分が飽きただけなのに、お客さんも飽きているはずだ、と。
発信でも、まったく同じことが起きます。
書いている本人は、同じテーマを何十回も考えて、下書きを何度も読み返しています。
でも読む側は、その投稿を一回しか見ていないかもしれないし、前の投稿をそもそも見ていない人のほうが多いかもしれないじゃないですか。
同じ話をしているつもりでも、読者にとってははじめての話だったり。
なので、何かを変えたくなったときは、まず「なぜ変えたいのか。誰のための変更なのか」を自分に聞いてみてほしいんです。
お客さんの反応が落ちているのか。
お客さんから何か言われたのか。
それとも、自分が退屈しているだけなのか。
ただ、自分が飽きること自体は、別に悪いことではありません。新しいことを試したくなるのも、誰でもよくあることです。
問題は、「自分が飽きた」と「お客さんが飽きた」を混同することです。そこを取り違えると、自分の飽きを晴らすために、お客さんが気に入っているものまで丸ごと取り替えてしまいかねません。
じゃあ、自分は飽きている、でも軸は変えたくない、というときはどうするか。
答えは、思っていたより小さいところにありました。
大きく変えなくても、小さく試せば反応は変わる
美容室で、僕はこんな話をしました。
同じメニューをやっていても、たとえばエステなら、手技の使い方を「今まではこうしていたけど、こんなふうに変えてみたらどうやろか?」と少し変えて試してみる。
それは全然ありだと思っています。まったく新しいメニューにリニューアルしなくても、施術する側の動きが変わったり、お客さんの反応が変わったりと、ちゃんと変化は起きるからです。
逆に、流行りに乗って、ころころとメニューを取り替えていたら、お客さん側もブレてしまうんです。
強みは強みとして残したまま、その中でもっと結果を出すために、どう変化をつけるか。
僕が大事だと思っているのは、そこです。
流れにすると、こんな感じですね。
仮説を立てる→一部だけ小さく変える→お客さんの反応を見る→よければ残す、だめなら戻す→もう少しいじれそうならさらに直す。
僕がふだんからSNSでテストマーケって言っているのも、この考え方です。
いきなり看板をかけ替えるのではなく、戻れる幅で試すんです。
小さく変えるのは、こわがっているからではありません。何が効いたのかを見分けるためです。一度に全部を変えてしまったら、うまくいっても失敗しても、何が原因だったのかわからなくなるので。
それから、もうひとつ。
これも美容室で話していたことですが、変えたことにお客さん自身が気づいていないことはけっこう多いんですよね。
せっかく改善したのに、伝わっていないってもったいないですよね。
変えたなら変えたで、ちゃんとお客さんに伝えないといけない。
うちのサロンで値上げしたときも、お客さんへの説明の期間を長めに取ってから実施しました。
価格を上げることも、施術をよくすることも、お客さんが知らなければ「何も変わっていない」のと同じように受けとられてしまいます。改善は、伝えたところでようやくお客さんの体験になるんだと思います。
ここまでは、「ひとつのものを、どう変えるか」の話だったんですが。
美容室での会話は、ここからもう一段、根っこのほうへ進んでいきます。
そもそも「何を持っておくか」という話です。
専門性を絞ることと、できることを減らすことは違う
オーナーは、今の美容業界について、こんなことを話していました。
何かに特化した美容師さんが増えているけれど、武器が少なすぎて、多くのお客さんの悩みに対して解決策を見つけられない。技術不足になっているように感じる、と。
そして自分のことを「オールマイティー世代」だと言って、こう続けたんです。
「なんでもやってきたからこそ、なんでもやらないようにしているだけ。いざ何か言われたら、できることは多い」
この言葉は、ずっと僕の中に残っています。
「専門性を持て」「ターゲットを絞れ」というのは、個人事業主向けの発信でよく聞くアドバイスです。
僕も、それ自体は間違っていないと思っています。
ただ、オーナーの話を聞いて思ったのは、「絞っている」と「それしか持っていない」は、外から見ると同じ形をしているけれど、中身はまったく違うということでした。
なんでもやってきた人が「やらない」を選んでいるのと、最初からひとつしか持っていないのとでは、想定していなかった悩みを持ったお客さんが来たときに差が出ます。
ひとつの技術しかなければ、その技術で解決できない悩みには応えられない。
なんでもやってきた人は、看板には出していなくても、引き出しから別の手を出せる。
だから僕は、専門性とは、能力をせまくすることではなく、「何で選ばれるか」をはっきりさせることだと考えています。
看板に書くことは絞る。
でも、手の内まで減らす必要はない。
僕がよく言う「マーケティングは選ぶ覚悟」も、選べるだけのものを持っていて、はじめて成り立つ話です。
これは、たぶん反論もあると思います。
「なんでもやってきた」と言えるのは、それだけ時間をかけてきた人だけじゃないか、と。
でもそこは、今回の「変える・変えない」とは少し別の話になるので、いったん置いておきます。
「変えるもの・変えないもの」につなげると、こうなります。
看板にかかげる強みは、かんたんには変えない。でもその強みで結果を出すための手段は、引き出しの中からいくらでも入れ替えていい。
では、引き出しに新しく入ってくるもの、流行とは、どう付き合えばいいのでしょう?
流行を試すことと、流行に振り回されることは違う
SNSの新しい機能、新しい媒体、そしてAI。
ひとりで事業をしている人のまわりには、試してみたくなるものが次から次へと出てきます。
僕は、新しいものを試すこと自体には大賛成です。
僕自身、最近は調べものや情報の整理、分析、構成、文章のチェックといった作業の多くをAIに渡すようになりましたし、仕事のやり方は、かなり変わっています。
でも、それで変わったのは「どうやるか」であって、「何のためにやるか」ではありません。
AIを使うようになって考えはじめたのも、「AIに何を奪われるか」ではなく、「自分は何をAIに渡して、空いた時間を何に使うか」でした。
その答えは、人を知ること、人と関わること、そして最後に自分で決めることです。
ここは、AIを使う前と変わっていません。
AIをフル活用してわかった。人間らしさは「できないこと」じゃなかった
発信の媒体でも、似たことがありました。
僕は以前、インスタライブをやるために、まずフォロワー1000人を目標にして、リールに力を入れていた時期があります。
自分の中では「第二次リール活動」と呼んでいました。
目的は、リールを伸ばすことそのものではなく、インスタライブをやるために、フォロワーを増やすことでした。
そのために、動画にはかなりの時間と労力を使いました。そのぶん、その期間はテキスト系のSNSやブログに、じゅうぶんに手をかけられなくなったんです。
実際にやってみた結果、僕はあらためて、自分は動画よりテキストのコンテンツを大事にしたいと感じ、それで今は、テキスト中心の発信に戻しているんです。
これは「リールが間違っていた」「動画はやらないほうがいい」という話ではありません。
戻したことを、失敗だとも思っていません。
試したからこそ、自分が残したいものが、前よりはっきりしたんです。
ちなみに僕自身は、ビジネス系の動画コンテンツを、長いものも短いものもほとんど見ません。
なので、これは僕の媒体の好みの話でもあります。ただ、自分が見ないからという理由だけで、動画という手段そのものを否定するつもりはありません。届けたい相手が動画をよく見るなら、動画を使う意味はじゅうぶんにあります。
もっと言えば、今の主力の媒体も、目的に近づくための手段なら変えてかまわないと思っています。
たとえば、ブログを主力にしていた人がYouTubeを始める。
↓
ブログは続けながら動画も試して、しばらく両方を回して反応を見る。
↓
その結果、YouTubeのほうが目的に合うと判断したなら、「YouTubeが主力で、ブログが補完」に入れ替えていくのもありです。
僕が危ないと思っているのは、「今これが伸びている」という理由だけで、それまで積み上げてきた主力をいきなり捨てて、新しいものに全部乗り換えてしまうことです。
前の章で書いた、仮説を立てて、小さく試して、反応を見て、残す・戻す・直すという流れは、商品やサービスだけの話ではありません。
SNSや媒体選びにも、そのまま当てはまります。
媒体やツールを選ぶとき、僕が見ているのは3つです。
- 市場で何が起きているか。
- 届けたい相手がどこにいて、どうやって情報を受けとっているか。
- そして、自分がどんな方法なら続けやすく、価値を出しやすいか。
つまり、流行に振り回されないというのは、変えないことではないんです。
新しいものを試しながら、目的とお客さんと自分との相性を見て、残すものと変えるものを決め直していくことだと僕は思っています。
美容室で話した「流行でころころ変えるとお客さんがブレる」というのも、試すことがダメなのではなく、確かめないまま取り替え続けることがブレを生む、という話なんですよね。
そして、新しいものを取り入れていくと、最後にひとつ、変わらざるを得ないものが出てきます。
それが自分自身の役割です。
自分の役割も、変えていいものに入っている
美容室での会話は、最後にキングダムやワンピースの話になりました。(やっと雑談っぽくなってきたな)
主人公がひとりで圧倒的に強いのではなく、周りの力を借りながら目的へ進んでいく。そういう組織の形が今に合っているんじゃないか、という話です。
その流れで、オーナーから「シオタニさんは王の政(せい)の側かもしれない」と言われたんです。
前に出て戦うより、裏側で戦略を考えて、妻が動きやすいようにしている側、という見方です。
その話を聞きながら考えていたのは、事業が変われば、経営者の役割も変わっていいということでした。
ひとりで事業をしていると、最初は全部自分でやります。
そのうち人に任せるようになり、今はAIにも任せられるようになって、任せられるものが増えるほど、自分が手を動かす場面は減っていきます。
でも、それで自分の仕事がなくなるわけではありません。
何を任せて、何を残すのかを決めるのは、最後まで自分です。
今の僕は、ひとり経営だけど、ひとりで動かない、これがいいって思っていて。
手を動かす役割は、人やAIに渡していい。そのかわり、判断は手放さない。
役割は変えていいけれど、何のためにその役割を担っているのかは、変えない。
ここまでの話を、最後に、迷ったときに使える形に戻しておきますね(漫画の話からいい具合に戻せたぞ)
変えるか迷ったときに、自分に投げる5つの問い
ここまでの話から、何かを変えるか迷ったときに使える問いを5つに整理してみます。
ここまで読んでくれた方なら、どれも、どこから出てきた問いかわかると思います。
それは目的なのか、手段なのか
変えようとしているものが、届けたいものそのものなのか、届けるための方法なのか。項目の名前ではなく、「これは何のためにあるのか」で判断します。
手段なら、変える選択肢を持てます。
目的なら、変える前に一度立ち止まります。
変えたいのは、お客さんのためか、自分が飽きたからか
お客さんの反応や声が理由になっているのか、自分の退屈が理由になっているのか。飽きが理由でもかまいません。
ただ、それが「お客さんのため」になってるか、なっていないかは、確かめています。
全部変えなくても、小さく試せないか
一部だけ変えて、反応を見る方法はないか。戻せる幅で試せるなら、そこから始めます。
そして、変えたあとにお客さんに伝えるところまでが、変更です。
今ある強みまで捨てる必要があるのか
新しいものを入れるために、今選ばれている理由まで手放そうとしていないか。
看板の強みは残したまま、手段だけ入れ替えられないかを考えます。
それは本当に、自分がやる必要があるのか
人やAIに渡せることを、自分が抱えたままにしていないか。
逆に、自分が決めるべきことまで、誰かやツールに預けてしまっていないか。
この5つは、チェックリストというより、順番に自分を問い詰めていく流れです。
ひとつめで「手段だ」とわかれば、ふたつめ以降は「どう変えるか」の問いになります。
ひとつめで「目的だ」と答えたなら、それは変えるかどうかより先に、本当にそれを届けたいのかを考え直すタイミングなんだと思います。
よくある質問
Q. 変えないもの(事業の軸)が、まだ決まっていない場合はどうすればいいですか?
A. 自分の頭の中だけで決めようとせず、お客さんを見ることから始めるのがおすすめです。
過去に喜ばれた経験や、お客さんが選んでくれた理由を聞いていくと、手がかりが見えてきます。
うちのサロンでは、妻へのインタビューから軸を言葉にしていきました。
Q. 値上げは「変えていいもの」ですか?
A. 多くの場合、価格は手段です。
ただ、安さそのものをお客さんとの約束にしている事業なら、軸に近い場所にあります。
うちのサロンでは、値上げで離れたお客さんもいましたし、そのぶん説明の期間を長めに取りました。
価格を変えるときは、その価格が何のためにあるのかを先に確かめてください。
Q. 流行りのツールやSNSは、全部試したほうがいいですか?
A. 全部ちゃんとできるなら、試してみたらいいと思っています。
ただ、ひとりで事業をしていれば、使える時間も労力も限られています。
僕自身、インスタのリールに力を入れていた時期は、そのぶんテキスト系のSNSやブログにじゅうぶんに手をかけられなくなりました。
新しいものに手を出すことが問題なのではありません。あれもこれもと手を広げた結果、今まで積み上げてきた主戦場までスカスカになるなら、それはやめたほうがいいって思うんですよね。
まずは小さく試して、続けられるのか、今やっているものと両立できるのかを見る。そのうえで、比重を変えていけばいいと思います。
まとめ:何を変えないかが決まっているから、手段は大胆に変えられる
周りが変わっていく以上、何も変えないことも、結果的には変化になります。
だからといって、流行のたびに全部を取り替えていたら、お客さんから見たあなたは、何の人なのかわからなくなるでしょ。
僕の答えは、変えるか変えないかを悩む前に、変えないものを決めておくことです。
誰に、何を届けたいのか。
何を大切にして仕事をするのか。
それが決まっていれば、価格も、メニューも、発信の場所も、ツールも、自分の役割も、その軸に近づくかどうかで選べます。
美容室で「何もしなくても周りと違って見える」という話を聞いたことで、僕は「何を変えるか」だけでなく、「何を残すのか」を考えるきっかけをもらいました。
変えるものを選ぶことと、残すものを選ぶことは、たぶん同じ判断の表と裏なんでしょうね。
何を変えないかが決まっているから、それ以外は思い切って変えられる。
ここまで読んでくれてありがとうございます。


























